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父との旅行記

5,6年前から妹と交代で父の旅行に同行するようになりました。
93歳の父は毎年4月の第3日曜日に大阪で開催される戦友会に、欠かさず出席しています。
松山から大阪までは飛行機を利用すれば、12時開始の慰霊祭に参加しての日帰り旅行も可能なのですが、飛行機嫌いの父はいつもJRを利用します。おまけに前日朝から出発して岡山から山陰線に乗り換えて出雲大社に参拝します。参拝すると言っても、バスで本殿近くまで行きそそくさとお参りしたら、トンボ返りで駅前のビジネスホテルに宿泊し、翌日朝早くの特急に乗り、岡山から新幹線で大阪に行きます。新大阪で地下鉄御堂筋線に乗り、大国町で乗り換えて、慰霊祭開催時刻の12時前にやっと間に合うのです。
 慰霊祭は30分ほどで終了し、友人たちと梅田の中華料理店で会食をした後、大阪近郊に住む姪や孫や、ひ孫たちを呼んで食事会をするのが父の楽しみなのです。
最初に同行した時はなんと時間の無駄なことをしてと思ったり、山陰線の車窓からの冬枯れた景色の単調さに旅の楽しさを感じることができなかった私でしたが、3回目になる今回の旅行は、以前の2回の旅行と違った感じ方をしていました。私の感じ方の変化がどうしてかなと考えてみたのですが、大きな理由は私が年をとったと言うことだろうと思いました。若い時にはこのゆったりした動きを受け入れることができなかったのですが、何回か父の旅行に同行し、今年はお正月にも金毘羅参りに同行していますので、父のペースに慣れて来たこともあるのかもしれません。父も娘との旅行に慣れてきてお互い気を使わなくても良くなったのかもしれません。また今年の山陰線の車窓からの景色は新緑の緑の山肌に薄いピンクの山桜が映えて見違えるように素敵な景色でした。ここでも地球温暖化の影響があるのかと実感しました。また何と言っても父と最初に出会った時の父の一言に感動したからです。前回の金毘羅旅行の時。父が少しお漏らしをしているのではないかと思ったので、3月のお彼岸に帰省した時、父に「次の旅行の時には穿いて来てね」と介護パンツを渡したのです。以前同居している兄からも父がトイレが間に合わないときがあると聞いていたので、良い機会だと思って父に話したのです。でも父の尊厳を傷つけたかなと心配でした。
ひょっとすると穿いて来ていないかなとも思ったのですが、会ってすぐに「お前のくれたパンツは具合がいいわい。試してみたら、何ともなかった。大したもんじゃ。」としきりにパンツの性能の良さに関心していました。私が感じていた今回の旅行の心地よさは、この父の一言があったから感じることができたのかもしれません。前回の旅行では老いていく父を感じて悲しい気持ちになったのですが、今回はまだまだ来年も大丈夫と嬉しい気持ちになりました。自分の老いを前向きにとらえてくれた父に感謝です。
うさぎ






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by wcm050401 | 2016-04-29 03:33

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